「青山学院創立150周年記念演奏会―響け、青学マインド。―」を開催
2025/05/26
2025年3月16日、サントリーホールにて「青山学院創立150周年記念演奏会―響け、青学マインド。―青山学院ゆかりの作曲家・指揮者とともに」を開催しました。オール青山一丸となって、音楽で150周年の締めくくりを盛大に祝おうという企画です。
演奏会は2部構成です。第1部は初等部・中等部の聖歌隊と大学グリーンハーモニー合唱団の混成、および中等部吹奏楽部・高等部ブラスバンド部による演奏です。第2部は青山学院管弦楽団(オーケストラ部)およびそのOB・OGと、グリーンハーモニー合唱団、オラトリオ・ソサエティ合唱団、またそのOB・OGやその他卒業生・教職員・保護者など学院関係者有志が構成する「みんなで第九を歌おう合唱団」による演奏です。150ブランドアンバサダーの高橋克典さんに司会をお願いし、曲や作曲者についての解説などを挟みました。
第1部は、まず團伊玖磨(中学部卒)の「祝典行進曲」に始まります(なお、團伊玖磨のご子息で建築家の團紀彦先生は、数年前まで大学総合文化政策学部の教授でした)。続いて、近年発掘されたヨーゼフ・ラスカによる「青山学院行進曲 第1番・第2番」(1935年作曲)。この曲は、大学教育人間科学部教授の山本美紀先生のご尽力によりオーケストレーションがなされ、2024年10月19日に復刻・初演されましたが、今回は吹奏楽版にも編曲し(編曲は大部胡知さん〈中・高等部卒〉)、これを初演しました。
次に團伊玖磨の「花の街」、そして中田喜直(中学部卒)「ちいさい秋みつけた」「夏の思い出」を披露しました。吹奏楽版への編曲は岩花幸花さん(中・高等部卒)です。さらに團伊玖磨「青山学院の歌」、平岡精二(高等部・大学卒)「青山学院校歌」も演奏しました。第1部の指揮は、中等部吹奏楽部と高等部ブラスバンド部の百瀬太智コーチ(初・中・高等部卒)です。
第2部では、「みんなで第九を歌おう合唱団」によるア・カペラでの「カレッジソング」に始まり、渡辺俊幸先生(高等部卒)への委嘱作品「Festive Music for Aoyama Gakuin」を演奏。最後に全体で、ベートーヴェンの交響曲第9番、いわゆる「第九」を演奏しました。この第2部は当初、クラシック音楽界の巨匠・秋山和慶先生(初・中等部卒)指揮の予定でしたが、たいへん悲しいことに今年1月に急逝されました。急遽、新国立劇場の合唱指揮を務めておられる冨平恭平先生(高等部卒)に指揮していただきました。
総演奏時間は正味約2時間半。出演者は総数約450名! という大演奏会でした。
2022年に記念事業の企画が募集されたとき、青山学院管弦楽団の関係者数名が、サントリーホールで大きな演奏会ができたらいいね、と話し合ったのがきっかけでした。さっそく企画書を準備していますと、なんと「みんなで第九を歌おう」という企画もエントリーしているという情報が。これはもうコラボして、演目は第九しかないでしょう、と考えました。第九という曲自体が、すべての人々は(立場を超えて)一つになる、という意味をもつ曲ですから、オール青山で一丸となるイメージにはぴったりです。
サントリーホールで第九を、しかも指揮は秋山和慶先生で──という超贅沢な構想が浮かんだ段階で、恐る恐る秋山先生にコンタクトを取り、学生実行委員たちとともにアイビーホール青学会館の2階でお会いして、ご内諾をいただきました。秋山先生も喜んでくださっていたご様子でした。
さらに渡辺俊幸先生に作曲をお願いしたところ、渡辺先生は青山学院創立150周年のために清々しい青春の躍動感と美しい祈りに満ちた素晴らしい曲を書いてくださいました。青山学院管弦楽団の、そして青山学院のための曲として長く演奏し続けられたらと思っています。
苦労したのは第1部です。各設置学校を跨いで企画趣旨の説明や出演交渉などを行い、プログラムを組むのは困難でしたが、それを何とかまとめました。
また全体を通して、出演者が大人数のため楽屋スペースも足りず、出入りの動きもきわめて厳しかったところ、青山学院管弦楽団ステージマネージャーの緻密な采配で、全員の動きをほぼ完璧にコントロールしました。
こうして、不可能とも思えたこの大演奏会は、多くの方々の無償のご尽力によって、幾多の困難を乗り越えて実現しました。それだけでも感無量なのですが、成果である演奏内容についても、多くの方からお褒めの言葉をいただいております。ご尽力・ご助力くださいましたすべての方々に、心からお礼を申し上げます。
(企画・運営 青山学院創立150周年記念演奏会実行委員会)