Interview インタビュー 青山極め人

揺るぎない闘志、世界へ!-競技ダンス〈高等部・石垣 和宏さん〉

競技ダンス

「スポットライトを浴び、自分のダンスで人を感動させられる。観客のリアクションを直に感じられる」と競技ダンスの魅力を語る石垣君。

ダンスを始めたのは、5歳の時。小学生の頃、周りがサッカーや野球をする中、サッカーに心が動き、家で一人ボールを蹴っていた時期もあったそう。それでもダンスを続けられたのは、同じ境遇を経験してきた先輩方の存在があったから。現在も練習に充てる時間は多いが、「部活に励んでいる友だちと同じ」と前向きだ。

パートナーは「同士」と思いきや、「切磋琢磨しながら、互いに高め合うライバル」だという。日本は競技ダンスの競技人口が少ない。それゆえ、海外へ練習に出向き、世界レベルで戦う努力をしている。

「ダンス関係の職業に就いて、特に小さい子どもたちに競技ダンスの楽しさを伝えたい」と今後も競技ダンスと共に歩んでいきたいという熱い想いが伝わってきた。

[Photo:水野 かおり]

 

石垣 和宏さん

青山学院高等部2年

◆主な戦績
2018 WDSF Taipei Open ADSF Asian Youth Single Dance Championships ラテンサンバ1位/ラテン パソドブレ・ラテン ルンバ2位
JBDFジュニア・ダンスフェスティバル2018小中高校生全日本チャンピオンシップ 高校生の部 スタンダード 優勝/ラテンアメリカン 準優勝 他

「青山学報」269号(2019年10月発行)より転載

 

Episodes ―こぼれ話―

紙幅の関係で掲載がかなわなかったインタビューをご紹介いたします。

石垣和宏さん

──競技ダンスを始めたきっかけを教えてください。
姉が友だち作りのためにダンスを習っていて、自分もやってみました。踊ってみると楽しくて始めました。

──パートナーはどのように決めるのですか?
先生からの紹介で決めたり、年齢が近く同じくらいのレベルの人の中で自分たちで決めることもあります。よく「パートナーの子と付き合ってるでしょ?」と聞かれますが、思ったことを言い合える、良きライバルだと思っています。

──女性と一緒に踊ることに照れたりはしませんか?
幼い頃はまだきちんと踊れないこともあり、中学生くらいの人に一緒に踊ってもらっていました。そのせいもあるのか、その後“競技ダンス”としてしっかり踊るようになっていきましたが、照れることや恥ずかしいと感じることはありませんでした。

──衣装はどのように決めるのですか?
オーダーする場合とデザインされたものの中から選ぶ場合があります。自分はあまり“これが着たい”というのはないので、デザインされたものの中から選びます。ラテンの場合、体に自信のある人の中には、露出度の高い衣装を着る人もいて、そのために筋トレをする人もいます。

──思い出に残っているエピソードを教えてください。
小学6年生の時に、海外の大会に初挑戦しました。ファイナルに入れたのですが、名前が呼ばれた時はうれしかったです。また別の大会では、優勝によって表彰台の一番高いところに上る気持ち良さを味わいました。

──大会で踊った後、「今回はいける!」など、感覚的に分かるものですか?
芸術的評価は審査員によって違うので、最後まで分からないところがあります。

──青山学院で学ぶことを選ばれたのはなぜでしょう?
海外でダンスを学ぶことを考え、英語をしっかり勉強したいという想いがあり、選びました。また世界選手権への参加などを応援してくれるところも決め手になりました。

──最後に、今後の目標をお聞かせください。
目下、代表に選出されている11月の世界選手権で表彰台に上りたいです。そのため、夏にイタリアで行われたダンスキャンプに参加しました。世界で活躍できるようになりたいので、まずはアマチュアで日本の中でトップを取り、世界を目指したいです。