Interview インタビュー 青山極め人

ともに駆ける、ともに歩む -馬術〈高等部・吉田 友里恵さん〉

馬場馬術

演技の美しさと正確さを競う馬場馬術という世界で活躍している吉田さん。小学生の時に乗馬に魅せられ、やがて演技をする楽しさと、二度のオリンピック出場経験を持つ校友の北井裕子さん※(乗馬インストラクター)への憧れから馬場馬術の道を選んだ。

人馬一体が求められるため、どちらかのコンディションが良くないと成績が伸びない。コンディション作りは難しいが、それも魅力の一つだそう。「大会前にたくさん練習をしたくても、自分が乗ることで馬が調子を崩してしまうこともあるので、担当の先生に調教をお願いしています。そのお陰で良い成績を出せています」と周りへの感謝も忘れない。

自馬バレスティーノへの想いを、「普段はかわいくて怖がりだったり、不器用な部分もあるけれど、私が苦手な部分を上手にカバーしてくれたり、いつも助けてくれるとても大切なパートナー」と話し、強い絆が感じられた。

最後に「学業と両立しつつ、馬場馬術とその魅力を広めていきたい」と今後の目標を語ってくれた。
[Photo:入倉 夏子]

 

吉田 友里恵さん

青山学院高等部3年

◆主な戦績
第35回全日本ジュニア馬場馬術大会2018 ジュニアライダー馬場馬術選手権 優勝
第73回国民体育大会(福井しあわせ元気国体2018)少年馬場馬術 優勝/少年自由演技馬場馬術 優勝
第70回全日本馬場馬術大会2018PartⅠ Sクラス馬場馬術競技 2位
CDI Gotemba 2018 国際馬場馬術大会 自由演技ジュニアライダー馬場馬術課目 優勝 他

 

「青山学報」268号(2019年6月発行)より転載

 

Episodes ―こぼれ話―

紙幅の関係で掲載がかなわなかったインタビューをご紹介いたします。

吉田友里恵さん

──馬場馬術を始めたきっかけを教えてください。
小3の時に乗馬の体験キャンプに参加しました。とても楽しかったので、その後何度も参加して、乗馬学校に所属しました。そこで出逢った裕子先生に憧れるようになったことと、自分自身が怖がりなので、障害馬術ではなく馬場馬術の道を選びました。何よりも裕子先生の影響が大きいです!

──パートナー『バレスティーノ』とは、どのような出逢いでしたか?
馬場馬術はドイツが本場です。裕子先生に「ドイツで見つけたらどう?」というアドバイスをいただき、実際にドイツにまで付き添ってくださいました。色々な馬に乗って相性を確かめ、裕子先生からのアドバイスを受けてバレスティーノとともに歩むことを決めました。

バレスティーノと

──ともに競技を続けていくことは大変なことだと思います。バレスティーノとの普段の関わり方で、気を付けている点などはありますか?
自分ががんばっても、馬が怖がったりうまくコミュニケーションがとれていないと、成績を下げる原因になってしまいます。コンビを組み始めた頃は、大会会場でバレスティーノがびっくりしてしまって、うまくいかないこともありましたが、最近はどうアプローチしたら良いのかを学べてきました。コミュニケーションをとても大切にしていて、褒めて伸ばしています。

──今まで競技を続けてきて、最も印象に残っていることを教えてください。
2018年の全日本ジュニア馬場馬術大会で優勝できたことが本当にうれしかったです! それまで良い演技ができなかったり、僅差で負けて何度も涙したので、うれしさは格別でした。

──最後に今後の目標をお願いします。
今は「ジュニアクラス」で戦っていますが、18歳から「ヤングライダークラス」になります。クラスが変わってもうまく演技ができるようになりたいです。