Christianity キリスト教

青山学院のステンドグラス〈6〉 大学 青山キャンパス

空間を照らす色とりどりの光

ガウチャー記念礼拝堂の正面入口には「炎と十字架」が描かれたステンドグラスが設置されています。デザインは日建設計が担当し、制作は松本ステインドグラス製作所にお願いしました。ステンドグラスには、光の角度によって宝石のような光彩を放つオパールセントグラスが使用されており、礼拝堂ロビーに色鮮やかな輝きを落としています。

夜のガウチャー

 

当初はステンドグラス風のガラスだった!

2001年、ガウチャー・メモリアル・ホールが完成した当初、ガウチャー記念礼拝堂入口に設置されていたステンドグラスは、現在とは異なるものでした。デザインを担当した日建設計の方に確認したところ「その頃としては目新しい、合わせガラスの中間膜にステンドグラス風の絵柄を特注印刷したものを設置しました」と、当時はステンドグラス風のガラスだったことをお話しくださいました。

旧ステンドグラス

2001年、ガウチャー記念礼拝堂入口
タイトル画像と比べるとステンドグラスの上部が短い

 

それではどのような経緯で現在のステンドグラスが設置されたのでしょうか。当時宗教センターで、ガウチャー記念礼拝堂の建設に関わった立花愼一大学学務部部長にお話を伺いました。

    ガウチャー記念礼拝堂に本物のステンドグラスが設置されたのは、礼拝堂のための募金に多くのご寄付をいただいたおかげでした。募金はパイプオルガン設置や、礼拝堂の諸設備を充実させるためにあてられ、その中で「ステンドグラスも本物を取り付けよう」と決まり、改めて日建設計にお願いすることになりました。
    実は「炎と十字架」のデザインについては、ガウチャー記念礼拝堂の建設が決まった当初より、学院・大学宗教部長で合同メソジスト教会の宣教師だった鈴木有郷先生と「合同メソジスト教会の公式紋章(炎と十字架)を取り入れたデザインにしたいね」と話していました。キリスト教では〝炎=聖霊〟であり、合同メソジスト教会の紋章には、キリストの十字架を聖霊の炎が包んでいる様子がデザインされています。日建設計の担当者とも相談し、いくつかご提案いただいたデザインの中から選びました。
    後日、当時合同メソジスト教会高等教育局副総監事を務められていた校友の山田賢二郎博士(Dr. Ken Yamada)が来校された際に、ガウチャー記念礼拝堂のステンドグラスをご覧になり「いいですね」と言ってくださったのを覚えています。

 

デザイン案

デザイン案のひとつ

 

一日も早くコロナが収束し、ガウチャー記念礼拝堂にて毎日の大学礼拝のほか、大学や学院の諸行事・式典、講演会、演奏会等が当たり前のように行われる日がくることを祈るばかりです。