Variety いろいろ

地下の巨大空間(?)に潜入【アオガクタイムトラベラー】

「青山キャンパスの地下に、謎の巨大空間が存在する」。その情報を「13号館が無い! 不吉な数字だから?」でご登場いただいた管理部の吉田茂さんからお聞きして以来、われわれ「アオガクタイムトラベラー(通称ATT)」の隊員たちの想像は膨らみ、その期待はいやがうえにも大きくなっていった。
ところが、吉田さんが9月に定年退職(長年、お疲れ様でした)。どうしたらいいものか思案していたところ、管理部のF部長(機密につき氏名は非公開)が、快くこのプロジェクトを引き継いでくださっていた。
そしていよいよ、管理部施設課のN課長(機密につき氏名は非公開)ご案内のもと、地下の巨大空間(?)の潜入捜査を実施。
果たして噂は本当だったのか!?

Presented by ATT.

 

いざ、地下空間へ

11月某日。青山キャンパス某所。
ATT隊の2名、ブラック&ホワイト隊員(別名で“グリーン”もある?)と私ブルーは、完全装備のいでたちでN課長のもとへ。
のっけから「保安上、この場所については、一切、他言無用」との指示が出る。これまで青山学院がひた隠しにしてきた“巨大地下空間”という存在。“他言したら消されるのでは”との不安に襲われる。きっと毒を盛られるのだろう。ニュースで見たことがある。後悔の念がよぎる。

N課長の丁寧な概要説明が始まった。
N課長は常に冷静な方だ。昔からのイケメン青年ぶりが今も変わらず、羨ましい。

N課長の説明が始まった
N課長に青焼き図面で位置を説明していただいた。
機密につき、画像処理をしています。

 

説明が終わり、いざ入口へ。

「こんな場所に入口が!」
しかし、皆さんにお伝えすることはできない。毒を盛られる可能性があるからだ。

たまにヘルメットをコツンとさせながら、狭い通路を進む。そして人が一人通れる通路に。この先に本当に巨大な空間があるのだろうか? 不安がよぎる。

水滴がぽつんと落ちる音が聞こえた。中はとてもヒンヤリしている。

「ここです」。N課長がそう言ったとき、その方向にライトを向けると、そこにまさに巨大空間が現出したのだ! 広さは、東京ドーム何個分あるのだろうか!?
ということにはならなかった。

少し広い程度の“地下通路”が続いていた。両サイドには、ダクトとケーブルを置いている何段かの棚「ケーブルラック」が一緒に伸びている。総延長にしてどのくらいの長さになるだろう。いろいろな方向に張り巡らされていて、迷路のようだ。


潜入動画を公開(約1分。機密につき、無音です)

 

想像していた“巨大な地下空間”ではなかったが、青山キャンパスの地下にかなりの広い空間(総体積)が確かに存在した。
“キャンパスの地下室”と言ったところだろうか。

頭上に人が歩いている音も聞こえた。なかなか面白い。

 

機密の存在です。

N課長の説明によると、保安上、あまりこの存在は公にできないとのことで、詳しくはお伝えできないのですが、一部ご紹介いたします。

Q.この地下通路は何のための施設なのでしょうか。
A.電気ケーブルなどの各種ケーブルを各号館と繋げるために存在します。
 工事した当時、将来のことを考え、ケーブル類を地下から通して、各建物に配線することにしました。各種ケーブルのほかにも、蒸気を送るためのダクトもあります。
 地上に電柱がないのは、このトレンチのおかげです。

 トレンチとは? (建築情報.netより)
  設備配管。床下や土中に設けた溝のこと。

Q.この地下空間はいつからあるのでしょうか。
A.青山キャンパストレンチ工事が行われたのが1987年です。ちょうど総合研究所ビルができたころです。ですので、トレンチ工事をする1~2年前に地下通路が掘削されたものと思われます。

Q.新図書館ができる時もここを使用するのでしょうか。
A.はい。 ここにケーブルを置くためのケーブルラックが用意されています。トレンチを作った際に、先々のことも考え、ケーブルが増設できるようになっています。
新図書館に限らず、新しい建物を造る際に使用します。

 

ちなみに、若干湿気があるが不快感はなく、虫や動物もあまり出ないそうです。

このほかに、面白いことも教えていただきました。
「映画などで、“下からマンホールを持ち上げて地上に出る”といったシーンがありますが、実際は重すぎて下から開けることはできません」。

 

キャンパスを支える、まさに「縁の下の~」

10分ほどの捜査の旅でした。
残念ながら、期待していた“巨大空間”と出会うことはできませんでしたが、管理部や工事・設備関係者の方以外では初めて「青山キャンパストレンチ」に入った人物、ということになったそうです。

陰ながら我々のキャンパス生活を支えてくれるその施設設備。電気などが供給され、蒸気で建物をあたためてくれる。電柱の無い、整然とした銀杏並木が立ち並ぶことができるのも、このトレンチの存在のおかげだとわかりました。
そしてこれからも変わらず、管理部や設備関係者の方々が、縁の下から青山学院を支えてくれるのです。

 

捜査の旅を終えて

地下空間から解放され、屋外に出たとき、空気の爽やかさに安堵を覚えた。

この地下空間にお宝が眠っていると夢想したのだろう、ブラック&ホワイト隊員が、しきりに「徳川埋蔵金」というワードをN課長に投げかけていたが、N課長は苦笑するばかりだ。埋蔵金はどうやら無さそうだ。いや、あるいは、知らないふりをしているだけかもしれない……。

トレンチがある場所、そして入口の場所の秘密は、墓場までもっていかないと……。
吉田さん、、、思ったほど巨大ではなかったですよ!

 

さて、次回のタイムトラベラーは?

青山学院の鵜飼眞常務理事が発見した謎の校章デザインについての調査結果を公表予定。
いまだ調査は難航中。
昔テレビで見た「川●浩探検隊」のような、すっきりしない結末でもいいかなあ?