食物、いや植物へのあくなき好奇心から、青山学院の植物を探求することに決めた広報部員・聖（ひじり）。
植物と文学に詳しい文学部英米文学科笹川渉先生の協力をなかば強引にとりつけ、
そのまま調子という波に乗って中等部へと走った。

きゅうりを育てる心優しい中等部生たち

中等部には緑信会（ボランティア精神を持った人達が集まる会で、構内や施設でのボランティア活動を行っている。「青山学報」261号,36ページより）がある。
いかにも緑が好きそうな人々の集まりだ、名前から分かる。
しかも緑信会の面々は昼休みにきゅうりを育てているという。なんとも美味しそうな、いや素晴らしい話である。
これは是非ともグリーンパーティーのメンバーになって欲しいと、まずは緑信会・顧問の林謙二先生と話すことにした。

光あふれる中等部

青山キャンパスの東側──緑で縁取られた真新しい建物が見えてきた。
2017年にできたばかりの校舎*で、教科センター方式が採用されているという。

校舎に入ると、明るい森の中にいるような安らぎを感じた。
吹き抜けと大きく取られた窓から午後のやさしい陽光が、いたる所に降り注いでいるせいかもしれない。

キョロキョロしていると、穏やかな表情の林先生が現れた。
“安心感”　林先生が目の前にいらしただけで不思議と安心感に包まれる。
ゆったりとした気持ちになって、企画書を手渡した。

──グリーンパーティーのメンバーになってもらえませんか？
主旨は分かりました。できる限り、協力しましょう。

（笹川先生に続き、林先生にもご協力いただけるとは！）
（とんとん拍子！！）
（嬉しさのあまり、階段を舞台に踊りだそうとする聖に林先生がつぶやいた）

ただ、何人くらい協力してくれるかは分かりません。
緑信会のメンバーは他の部活と掛け持ちしている生徒が多いのです。

──そっ、そこを、なんとか！
（林先生がほほ笑んだ）

──早速ですが、来週にお願いできませんか？
声をかけてみましょう！

林先生の好意に甘え、またもや無理やり予定を立てた聖。
かくして、第1回グリーンパーティーはできるのか？（次回に続く）

*その後2019年1月に第二期工事、2019年8月に第三期工事が完了し、カフェテリアや礼拝堂、グラウンドなどが新しくなりました。