説明しよう!
放課後819(ハチイチキュー)倶楽部とは——
俳句を1から楽しく学ぶことをコンセプトに立ち上がったwebサイト上の倶楽部である。
紹介しよう!
倶楽部員は2人。
顧問は青山学院中等部の国語科教諭、林謙二先生。
第16回の倶楽部活動の様子をここに報告しよう。
(なお、倶楽部活動はリアルと仮想の両方で行われる。)
吟行!(2023年7月某日)
林先生
放課後819倶楽部の第16回目の活動を行います。さて本日は横須賀学院高等学校、そして青山学院中等部3年選択授業で俳句を履修している生徒の合同句会を行う。こちらが横須賀学院高等学校で国語科の教諭をされている寺澤始(てらさわ はじめ)先生
寺澤先生
どうぞよろしくお願いいたします
林先生
横須賀学院は青山学院と教育提携を結んでいるんだ
林先生
今日は寺澤先生と横須賀学院高等学校の生徒6名、そして青山学院中等部3年生の選択授業で俳句を履修している生徒4名(任意での参加)。そして819倶楽部の2人と私の総勢14名で青山キャンパス内を吟行し、その後句会を開催する
さとは
よろしくお願いいたします
はんな
よろしくお願いいたします
林先生
それでは青山キャンパス内に吟行に出よう! と言いたいところだが、その前に、中等部校舎を横須賀学院高等学校の皆さんにご案内しながら、夏の季語を見つけてみよう
はんな
この場所は6階、東の庭ですね
林先生
そう、さすが科学部出身だ。ここは東の庭。科学部が飼育しているカブトムシがいるから、ぜひ見てみてほしい
寺澤先生
カブトムシは夏の季語、ですね
林先生
そうですね。ここで飼われているカブトムシは観察後、希望者に譲ることもあります
さとは
そして次にご案内するのが南の庭。ここには池もあります
南の庭。池を中心としたビオトープ(生物の暮らす場所)。ヤゴやメダカ、ミジンコなどが生息している
寺澤先生
池の周りでは色々な花が栽培されていますね
林先生
そして、ここが3階の中庭。中等部の同好会である緑信会(※ボランティア精神を持った人達が集まる会で、構内や施設でのボランティア活動を行っている)が育てている西瓜があるけど、食べごろになるには、あと少しかかる
西の庭。畑と草地のビオトープ。他の庭に比べ、植物が多い。バッタ、ハチ、チョウを見かけることも
寺澤先生
西瓜は秋の季語ですからね。あっ、トマトがある
林先生
トマトは夏の季語。このミニトマトも緑信会が育てています。ちょうど赤く色づいて食べごろです。良かったら、もいで食べてみてください
寺澤先生
ありがとうございます。トマトは蕃茄(ばんか)、赤茄子(あかなす)とも言いますね
林先生
トマトの別名ですね。トマトで喉を潤したところで、それでは外に出てみましょう
さとは
あっ、中等部の校舎の端にひまわりが咲いている
林先生
ひまわりは夏の季語。「向日葵」とも書く。この中等部に咲くひまわりは、ミニひまわりだ。このひまわりを句に詠むのもいい。それでは少し歩いてみよう
寺澤先生
青芝が気持ちが良いですね
林先生
ここは、元女子短期大学の中庭。確かに青芝が綺麗ですね
寺澤先生
青芝は夏の季語。そして君たちが立っている。その涼やかな木陰も夏の季語です
さとは
なるほど
はんな
いろいろと勉強になります
林先生
それでは今から吟行を開始して50分後に3階の教室に再集合しよう。その後、作った句を発表する、句会に移ることとする
こうして吟行のため、全員が青山キャンパス内を散り散りに歩きだした。
そこで……
吟行中の放課後819倶楽部の2人、そして先生方の様子を少し見てみよう。
吟行の様子
トップバッターは林先生。
寺澤先生と一緒です、キャンパスを歩き回る。
かと思いきや、そのまま再集合場所へ……
句はもう出来ているのでしょうか!?
続いて、横須賀学院高等学校の男子生徒たち、そして青山学院中等部3年選択授業で俳句を履修している生徒たちは、
さすがにキャンパス内を動いている様子。
建物の中に入ったり、植物に目を留めたり――。
とはいえ暑い暑い午後2時の太陽が照り付け始めると、
みな再集合場所へ。句は詠めたのでしょうか?
そして放課後819倶楽部の2人は……。
横須賀学院高等学校の女子生徒と共に3人で歩き出した模様――
高中部グラウンドを回り、
蝉の抜け殻等に目を留め、
途中、中等部3年選択授業で俳句を選択している生徒さんたちと一緒になり、
これから向かいたい場所を話し合い、
中等部図書館内を回遊、
好みの本や蔵書について話し合い、
再集合場所へ。吟行の時間をめいっぱい使って動いていた模様。
こうして50分の吟行は瞬く間に終了。
みんな、その場で詠んでいる様子は全くなかったのが印象的でした。
各人、どんな句ができたのか、果たして?
今回のまとめ~青山学院で見つけた夏の季語~
- カブトムシ…甲虫、兜虫とも書く。夏の昆虫
- トマト…蕃茄(ばんか)、赤茄子(あかなす)とも書く。夏野菜
- ひまわり…向日葵とも書く。夏の花
- 青芝…青々と茂った芝
- 木陰…木の生い茂った葉がつくる陰。日向より少し涼しい
- 蝉の抜け殻…空蝉(うつせみ)ともいう。蝉が飛び立つ前に脱ぎ捨てる最後の殻。脱皮「羽化」の跡
【次回 第17回「交流戦1 盛夏の句会編」へ続く】