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堀田季何先生の「めしませ、一句」【第1回 俳句のすゝめ】

雨の午後、中等部に座す

和雲

2025年4月、雨の水曜日。新学期が始まったばかりの青山学院中等部――。
まだ真新しい校舎の5階の教室に、堀田 季何(ほった きか)先生の姿があった。
NHK俳句や「お~いお茶」をはじめとする俳句コンテストの審査員としても活躍される俳人だ。
中等部3年生選択授業「俳句」の授業のゲストスピーカーらしく、「俳句」についてスクリーンをバックに語っている。
何やら、興味深い話が聞こえてきた。

和雲

なぜ俳句なのか

俳句にはずばり素晴らしい効用があるんです。

俳句の効用
  • 国語力がつく
  • 読解力がつき、数学など他の教科を伸ばすこともできる
  • 世界が生き生きとしたものに変わり、その世界とつながっている感覚が出てくる
  • 情報を取捨選択できるようになる

 

上手く作れないとか思わずに、下手だとか気にせずに、とにかく、俳句を詠んでみること。
すると周囲の世界が、実はさまざまな情報に溢れていると気が付くはずです。
俳句を詠もうとすると、その情報の中から意味のあるものを取り出す、つまり取捨選択する力が出てきます。
そして17音に落とし込むため、短い言葉で表現する力、表現力もついてきます。
そしてずっと続けていくことが大切です。
そうすると、詠む句がどんどん変わってきます。

 

俳句の秘訣

俳句を詠む。
それはとても素晴らしいことです。
作り続けることで俳句の筋力“俳筋力”もついてきます。
でもさらに良い方法がある。

スポーツで効率的な筋トレがあるのと同じように、俳句にもさらに良いやり方というのがあるのです。
それが作った句を鑑賞することです。

なぜこういう語順にしたのか、どうしてこの季語を使ったのか。この語を選んだのはなぜか。
どうしたらよい句になるのか。
鑑賞して考えると良いのです。
しかしながら、それを自分一人で行うのは大変ですよね。そこで句会があるのです。

【放課後819倶楽部】活動記録